Vol6. 2010年5月 横田 理恵子さん 芸術工学部3期生


マーケティング
ブランドデータバンク株式会社

横田 理恵子

3期生 視覚情報デザイン学科 平成13年度卒業

―今働いていらっしゃるブランドデータバンクはどんな会社ですか?

マーケティングをやっている会社です。
全国3万人に所持品など130ジャンルに渡って半年毎にアンケートを取り、
結果をデータベース化して分析し、いろんな企業の人に提供するサービスをしています。
そのデータを使うことで、例えばi-podを持ってる人は、他に何を購入しているかが横断的に分かり、
持ち物からどういうユーザーかが具体的に分かるんです。

データベースは専用のアプリケーションをインストールすることなくアクセスできるかたちで提供しており、
いろんなメーカーや広告代理店が、契約してくれています。
インターネットリサーチの会社は他にもありますが、
消費者の情報をデータベース化して情報を提供している会社は
そんなには無くて、競合はあんまりいないですね。
仕事は大きくは二つに分かれていて、サービスをいろんなお客様に売る営業と、
データを元にレポートを作ったり分析したりするプランニングです。
私はゼネラルマネージャーという肩書きで、
両方を見渡しながら何でもやる、全体を統括する立場です。

―学生だとなかなか知る機会の無いお仕事ですね。芸術工学部からマーケティングというのが想像しにくいのですが、どうして今のお仕事に?

実際の資料を見せてもらいながらお話を聞きました。情報を集め、分析することで人の傾向が分かるというのは面白いなと思いました。

もともとは編集の仕事をしていたんです。就職活動をして、内定をもらったのがソフトバンクパブリッシングという東京の出版社でネットランナーという雑誌の編集部に配属になりました。それが超オタクの雑誌で10人位の編集部だったんですけど、新卒を採るのが初めてだったので可愛がられて、最初からいろいろ教えてくれましたね。編集の仕事は希望してた職種だし、楽しくて、それなりにがんばりました。

就職して2年経ったころ、大学4年の時に参加した「てつそん」っていう全国の美術やデザインなどを学ぶ大学の合同卒業制作展があるんですけど、そこで知り合ったデザイナーの人に、今の上司を紹介されました。それで、「新しい事業するんだけど、専属で一緒に働いてくれる人を探してるからウチに来ない?」って初対面で言う訳ですよ。
私は転職したいとも思ってないし、マーケティングに興味があるって話もしてない。
でも、話をするうちに、この人はすごい面白いし、
やろうとしてることにもすごい可能性を感じる、と直感で思ったんです。
一回会社に遊びにおいでよってって言われて、
後日会社に遊びに行ったら、やっぱりウチで働かないかって。
何か面白い気がするって確信があったんで、6月のボーナスまで待ってもらって(笑)、転職しました。

また、学生時代にDTPのバイトを経験した際、雑誌の誌面デザインよりは、
そこに書かれている内容を生み出すことに携わりたい、といったように、モノが生み出される、
最初の源流に近いところにたどり着きたいなって漠然と思っていました。
マーケティングは、特にモノを市場に出す前に重要なフェーズでもあるので、
そういう意味ではより源流に近い仕事です。
だから、別にマーケティングを勉強したこともないし、全く関係ないと思っていたけれども、
話を聞いてみて、自分の興味に近いんじゃないかなとピンっときました。

―運命の出会いだった訳ですね!転職されてからは、どんなことがありましたか?

私が入った頃はまだデータベースができたばかりで、
上司に付いていろんな会社を訪問するうちに、徐々に契約者を増やすことができました。
人と話したり会ったりする仕事は自分に向いてないと思ってたんですけど、
営業の仕事をするようになって、面白いなと気づきました。
ほかにも、最初の仕事で書籍を作ったり、
見積りや請求書の作成などお金や数字に関わることをしたり、
本当にいろんな経験をさせてもらえましたね。
学生の頃に「手に職を付ける」感じで覚えたIllustratorで、パンフレット制作もしていて、
全然違う仕事をしていますが芸工で学んだことも生かされてるかな。
そして、小さな会社だったブランドデータバンクが何年かかけて大きくなってきて、
去年会社の方針で、インターネット調査会社のマクロミルの子会社になったことで、
更に大きくなろうとしている。それにちょっとでも協力しながら、
会社が成長する場面に立ち会えているのはすごく面白いですね。

―本当にいい会社にめぐり会えて、充実されているんですね。就職活動の際、どのように自分に合った会社を探せばいいかアドバイスをお願いします。

インターネットリサーチの会社を例にとっても、知らない人が多いですよね。
だから今の芸工生には、幅広い視点で会社を探してみて欲しいです。
あと、自分の働き方に合った規模の会社を選ぶのは重要だと思います。
マクロミルは小さな会社と違って福利厚生がちゃんとしていて、
年に1回定期健診を受けられるのは良いと思います。
社員も300人くらいなのでコミュニケーションの面でもちょうどいいボリュームだと感じますね。
逆に小さい会社なら、意思疎通がもっと密になるし、意思決定もより早いと思います。
比較的大きい会社と小さい会社の両方を経験してみて、
どっちにも良い所悪い所があると思うんです。

―会社の大きさはあまり考えたことがなかったです。いろんな側面から会社を見る必要があるんですね。ところで、学生時代はどんなことをされていましたか?

アルバイトでクリエイティブな仕事をするのは、自分が何をしたいのかに近づける一つの方法だと思いました。

グラフィックの授業を受けたり、情報・建築問わずいろんな先生のところに顔出しては、ワークショップに参加したりしてました。興味があるいろんなことを浅く広くやってましたね。バイトは雑誌を作るDTPの仕事や、飲食店を取材して記事を作る仕事などをしてました。そんな仕事をしながら何となくメディアの仕事がしたいなとか思い始めましたね。また、東京に憧れがあって好きだったこともあって、月一で遊びに行ってました。学生のうちにいろんなものを見た方がいいと思います。

―芸工らしく、浅く広い分野に積極的に関わっていらしたのですね。 最後に、横田さんにとって芸術工学とは何でしょうか?

芸術工学と言いつつ、芸術プラス工学じゃないところが難しいね。
私の中では、右脳と左脳のバランスが非常に良い学問だと思っていて、
手動かして絵描いたりデザインしたり、感覚的なことを学べる一方で、
文章や言葉、表現など論理的なことも関連してくる。
私は自分が広く浅くを超追求する人だって思っていて、その芸工らしさで、
専門に特化しているプロフェッショナルにも戦えるんじゃないかというのが持論です。

インタビューワ

稲垣 裕美子
13期生(平成20年度入学)デザイン情報学科
Webデザイン志望

―インタビューの感想―
バリバリ働いているかっこいい女性だと思います。
いろんな研究室を覗きに行ったり、いろんな場所に赴いたり、
もっとアクティブに行動していきたいと思いました。


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